カテゴリー「天文」の3件の記事

2011/02/17

【天文】「はやぶさ」川口プロマネの2冊

 ダメでした……号泣、しかも決まって同じところで。

 探査機「はやぶさ」に関する本が次々と発売されていますが、
総責任者であるプロジェクトマネージャーとして
「はやぶさ」との年月をともに過ごした川口淳一郎教授が
その苦難に満ちた日々と、心に去来した思いを綴った2冊を読みました。

 「はやぶさ」がたどった旅路と、
その壮絶なまでの物語はよく存じ上げているつもりで、
もちろんこれら2冊を読んでいても、
次にどんな展開が待ち受けていたのかは分かっているのです。

 それでも、「イトカワ着陸」「弾丸発射か?いや不発」
「通信途絶」「1ビット通信」「イオンエンジンクロス運転」など、
それぞれのシーンで、やはりぐっと来てしまいます。

 そして、川口プロマネが地球帰還2か月前に記した
「『はやぶさ』、そうまでして君は。」(上記著書とは別のネット掲載文)
という一文がやってきます。

 ダメです、毎回ここで涙腺崩壊です。

 さらにとどめが、「はやぶさ」が最後に撮影した「地球の写真」。
もう、号泣です。なので、電車の中では読めませんでした。

 ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英さんは、
自らがインタビュー中に流した涙を
「老人性涙腺軟弱症」なんてかっこよく照れ隠ししましたが、
毎回こみ上げてくる私の涙は、なんなのでしょう。
まだ「老人」の域には達していないつもりなのですが…。

 どうも、「イトカワ着陸」の際の管制室ネット中継を朝まで生で見て
「的川さんのVサイン」に一人パソコンの前で声を上げ、
さらに地球帰還の映像を、職場でいち早く見る幸運に恵まれたことも
なにか意識の下から涙腺崩壊レベルを下げているように思えてなりません。

 某大臣の名ゼリフ
「世界一になる理由は何があるんでしょうか。2位じゃだめなんでしょうか。」

 川口プロマネはこう言い切ります。
「二番じゃ話になりません。一番を狙わないと、永遠に一番にはなれません」
「『二番でいい』という国に誇りがもてますか?」
                    (「はやぶさ、そうまでして君は」より引用)

 一番を狙い、一番を成し遂げた物静かな研究者の言葉です。

 大人が興奮し、子供たちが目を輝かせた「はやぶさ」の物語。
この2冊から、ぜひもう一度、
その意味するところを読み解いてみてはいかがでしょうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/11/26

【天文】仙台市天文台が閉台

 11月25日、仙台市天文台が西公園での52年の歴史に終止符を打ちました。
その様子を写真速報でお伝えします。

071125_32

 きょうは最終日を惜しむかのように雲一つない青空となりました。

071125_16

 まだまだ先だと思っていた
11月25日ですが、月日は流れ、
時は確実にやってくるものだということを
改めて噛み締める「あと1日」の表示です。

 最後の3日間は、「ラストイベント in 西公園」として、天文台・展示室・
プラネタリウム館とも入館料無料での公開でした。

071125_09

 西公園での最後の天文台長となられた渡辺章さんが台長自ら、
日中の太陽観望会対応にあたられていました。

071125_07

 望遠鏡を動かすためのコントロールボックスの
手擦れ具合が、
天文台が重ねてきた歴史を雄弁に物語ります。

071125_28

 講義室では、東北大学大学院理学研究科教授で、
仙台天文同好会会長も務めておられる
土佐 誠先生による「思い出の仙台市天文台 ~星・西公園・
出会った人々~」と題しての講演会も開かれました。
 天文台が重ねてきた歴史と、そこへ集った数々の人々を、
懐かしさあふれる写真と思い出話で綴って頂きました。

071125_50

 19時からは、41cm反射望遠鏡を使っての最後の観望会。
大勢の市民のみなさんと、在仙全テレビ局の取材クルーで、
狭いドームはぎゅうぎゅう詰めとなりました。

071125_52

 最終観望会の対象天体は「天王星」と「月」。特に41cmで見た
最後の天王星の青緑色像を、私は一生忘れることはないでしょう。

071125_54

 21時40分すぎ、観望会は終了。
ドームのスリットが閉ざされます。
聞き慣れた音のはずなのに、
今夜はひときわ重々しい音に聞こえました。

071125_60

 数々の天体を、数え切れない市民に披露し続け、
私には忘れ得ぬ青春の思い出を作り上げてくれた
41cm望遠鏡のふたが閉められました。
最後の作業には小石川正弘さんがあたられました。

071125_65

 数多くのすばらしい記憶を、
数多くの人たちの心に刻んでくれた仙台市天文台。

 望遠鏡…プラネタリウム…
そしてなにより天文台を支え続けた歴代の職員のみなさま。
本当に感謝の念に堪えません。

 ありがとう!仙台市天文台  さようなら!仙台市天文台

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2005/01/22

【天文】仙台市天文台50周年

22日(土)は、仙台市天文台開台50周年の記念式典に出席するため、
日帰りでしたが仙台へ行ってきました。

仙台市天文台は、私が小学生から社会人になるまで、ほぼ毎週末、
仙台天文同好会会員として通った、というか入り浸った、
まさに青春の思い出の場所です。

そしてそこにいらした大きな存在が、小坂由須人元台長でした。
残念ながら、小坂元台長は既に星になってしまわれましたが、
中学生だった私たちを温かく天文台に迎え入れ、
天文の楽しさ、科学の奥深さ、真実探求の尊さなど、
数限りないことを教えて下さった方です。

式典に集まった多くの人たちに共通するのは、
自分たちが仙台市天文台で過ごしたそれぞれの時間の中に、
常に小坂元台長がいらっしゃったという思いです。

少しでも天文や科学の楽しさ、すばらしさを次の世代に伝えていくことが、
小坂元台長へのささやかな恩返しになるのだと、改めて思った日でした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)